Parabola 59 巻 1 号 (2023)
正多角形が円に内接する多角形の中で最大であることの初歩的な証明
田中陸人、宮本陣弥、丸尾祐希、中山啓太(1)、宮寺良平(2)
1.はじめに
この記事では、以下の事実の初歩的な証明を示します。
(*) 正多角形は、円に内接する多角形の中で最も面積が大きいものです。
この文では、すべての多角形の辺の数が同じであると想定されています。(*) のほとんどの証明には、微積分の高度な知識が必要です。ジェンセンの不等式は [1] で使用されましたが、これを証明するのはほとんどの高校生にとって困難です。それは同じ長さの隣接する 2 辺を作成することで、不規則な多角形から、より大きな面積の多角形を作成するのは比較的簡単です。この事実は時々以下のように提示されます:円に内接する多角形の中で正多角形の面積が最も大きいことの証明。しかし、この議論の線を使用して厳密な証明を得るには高度な定理が必要です。セクション 5 では、(*) の証明の難しさを示しすため [2] で提示された証明の概要を示します。セクション 2 ではその辺の数が偶数である多角形の場合を扱い、証明は初歩的です。計算は複雑ですが、高校の新入生の知識を必要とし、等比数列の知識を使用しました。
セクション 3 では、任意の自然数 n に対して n 辺を持つ (∗) の場合を証明します。この結果はセクション 2 の結果を一般化したものです。セクション 3 では、一連の巧みなテクニックを使用します。セクション 2 の重要性は、必要なのは数学の基本的な知識のみであり、理解するのに直感的で易しいことです。
セクション 2 と 3 の結果は、多くの高校生が直感的に理解できるでしょうし、教室で紹介することもできます。ほとんどの証明は 4 人の日本人の高校生が行いましたが、数学者が厳密に数学的に作成しました。
セクション 3 の定理 5 は他の問題にも適用できますし、この定理が適用される問題を提示します。
次:2ページ
(1) 西宮市立高等学校の生徒
(2) 宮寺良平は数学者であり、啓明学院の数学顧問です。
原文は こちら に掲載されています。